最近、不妊症や妊娠と女性の体形について様々な研究が行われています。
そういった研究をもとに、体形と妊娠の関係をまとめてみました。
体型と妊娠の関係について
よく、お尻の大きな女性を「安産型」なんて言ったりしますよね。
ほんと、失礼な話ですが・・・
最近はセクハラになるので、あまり聞かなくなったかもしれませんが、昔から言われており、一定の信憑性もあるのかも。
他にも、太りすぎていると妊娠しにくいなど、女性の体形と妊娠には密接な関わりがありそう
ただ、体形についてはデリケートな問題なので、あまり人前では発言しない方がいいでしょう。
コレステロールと不妊症の関係
実は、コレステロール値が高い女性ほどAMHが高いって知っていましたか?
私も、低AMHで不妊治療を行っており、周りにもAMHの低さで妊娠できていない人が多いです。
コレステロールとAMHの関係から見て行きたいと思います。
コレステロールが高い女性はAMHも高い
AMHとはアンチミューラリアンホルモンのことで、卵巣予備機能の目安となる数値
年齢と共に低下していくものですが、身体のために野菜中心の食生活にしていてほっそりしている人ほどAMHが低いという話があります。
女性ホルモンの原料がコレステロールということを知らない人もいるかもしれませんが、コレステロール不足になると女性ホルモンの生産量が少なくなります。
コレステロールが妊娠へのエネルギーになる
身体に必要なエネルギーは炭水化物とタンパク質からブドウ糖になりエネルギーになるものと、中鎖脂肪酸からケトン体になりエネルギーになるものがあり、ケトン体由来のものが不足しがちです。
そして、胎児や妊婦さんのエネルギー原はケトン体と言われており、受精やその後の胚の発育にもケトン体が使われているそうです。
そのため、ケトン体の材料であるコレステロールを摂取するように心がければ妊娠しやすくなる可能性が高いです。
痩せすぎは不妊症のリスクが高い
体重が標準体重の120%以上ある場合は、不妊症のリスクは2.1倍にまで高まるそうです。
逆に、標準体重の85%以下では不妊症のリスクは4.7倍にまで高くなるそうです。
標準よりも痩せている人の方が不妊になるリスクは高いんですね。
詳しくはこちらのサイトに書かれています。
体重が重い人の場合は、脂肪細胞で作られるエストロゲンが過剰になり、卵胞がたくさんできやすくなるそうです。
体重が少ない人の場合は、逆にエストロゲンが生産されにくく、これが不妊の原因になりやすいといわれています。
安産型体形と不妊症の関係
安産体型の話は一旦置いておいて、骨盤が広くて大きい人は安産になるというのは事実
詳しく見て行きましょう。
そもそも安産型とは?
なにを持って安産型というかは、人それぞれですが、お尻が大きい人を指すことが多いですよね。
しかし、安産になるか難産になるかはお尻は関係なく、骨盤が重要
骨盤は、赤ちゃんが産まれてくる道中で最も狭い部分で、ここが広いかどうかがお産の難易度に直結することが多いです。
なので、安産型だから必ず安産とは限らないかもしれませんが、やはり身体が小さい人やおしりが小さい人は難産になる確率も若干高いみたいです。
もし、不安な人は骨盤や股関節をやわらかくするようにストレッチやヨガを取り入れるといいでしょう。
安産型だと不妊にはならない?
これは、ほとんど関係ありません。
しかし、骨盤はエストロゲンとプロゲステロンという女性ホルモンの影響を受けて大きさが変わるのも事実ですので、安産型の人はホルモンバランスが整っていることが多いのかもしれません。
もちろん、妊娠にはホルモンバランスの乱れは大敵ですので、若干関係があるのかもしれませんが、ほとんど関係ないと考えていいと思います。
BMIと不妊症の関係
個人的な意見になりがちな体型の話よりも不妊症に関わりがあるのはBMIという数値
実は最も妊娠しやすいBMIは21~24kg/㎡と言われています。
妊娠しやすいBMIは21~24kg/㎡
ボディマス指数というBMIは体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)で算出することができます。
この計算方法でBMIが18.5未満ならやせ型、25以上なら肥満となります。
アメリカのハーバード大学による12万人の女性看護師を対象にした「看護師健康調査」によるとBMIが20~24の数値の女性が、排卵障害による不妊のリスクが最も少なかったそうです。
これは、アメリカ人を対象にした研究ですが、近年はアジア人女性を対象にした研究も行われており、それによるとBMI18.5~22.9の女性が最も妊娠しやすいそうです。
詳しくはこちらのサイトにまとめられています。
BMIが高いと卵子の質が低下しやすい
太り過ぎ(BMIが高い)場合、脂肪細胞から女性ホルモンが過剰に出てしまいます。
これが多いと、身体が「女性ホルモンはすでに出ている」と判断して、卵巣への必要な女性ホルモンの供給がストップしてしまうんです。
そのため、卵胞はたくさんできるけど、質が悪く、なかなか妊娠しないなんてことに
太り気味の女性に、色白で肌がつやつやした人が多いのは、この女性ホルモンがたくさん出ているからなんだそうです。
また、脂肪が多いと冷え症にもなりやいです。
BMIが低いと卵胞が少なくなる
痩せすぎ(BMIが18以下)の場合は、モデルのような体型で周囲からはうらやましがられるかもしれません。
しかし、妊娠する上では、太り過ぎよりも不利な場合が多いです。
痩せすぎの場合は、極端な話、栄養失調状態な分けですから、身体は命を守ろうとします。
そのため、排卵する余裕が無いと判断し、排卵自体が止まってしまったり、育つ卵胞が少なくなります。
無理なダイエットで生理不順になったり、生理痛が酷くなったりする人も多く、痩せすぎは妊娠からは遠ざかってしまいます。
また、痩せすぎの女性が妊娠した場合、低出生体重児が生まれやすくなったり、早産のリスクも高くなるそうです。
日本人は痩せすぎが多い
こちらはBMIが18.5未満のやせている成人女性の割合を国際比較したグラフです。
データ:肥満研究より
なんと日本は後ろから8番目
9位のナイジェリアともほとんど同じ結果ですが、ワースト1位から9位までは食糧事情が十分でない国々で、日本は先進国ではワースト1位
その他の国に比べ食糧不足であることは無いと思うので、過度なダイエットや痩せていることへの憧れがあるんでしょうか。
やせ型女性の割合の増加と比例して、不妊症の女性が増えていることからも、関連性はあると言えるのではないでしょうか。
体型と妊娠のエピソード まとめ
最後に、体型と妊娠のエピソードを紹介したいと思います。
若いころは周りもみんな細くてかわいくて、読者モデルをやっているような子もいた。 自分も食事制限や運動でなんとなく太らないようにしていて、それが当たり前だと思っていた。
30歳前に結婚したけど妊娠せず、30歳を過ぎたら生理の経血の量が減り、不妊治療を決意。
いろいろ治療をしたけど結局妊娠には至らず、治療の途中で仕事も退職。
ストレスで病んでいる時に、北海道の田舎に住んでいる親戚が遊びにおいでと言ってくれた。 落ち込んでいたけど、このままでもまずいと思い、北海道の農家で一か月暮らした。本当に田舎でのんびりしたところで、おしゃれとも無縁。 ご飯もおいしくて、よく食べて、良く寝ていたら、6キロも太ってしまった。 ちょうどその時生理が来て、経血がすごく出た。こんなに出たのは初めてかもしれない。
その後、夫が北海道に迎えに来てくれて、少し観光してから、東京に戻った。すると、その2か月後に妊娠。
36歳になっていた。
東京に戻った時は、自分でも妊娠する身体になってるって分かった。 ほんの数キロ太っただけだけど、自分でもわかるくらい女性の身体になっていて、 ものすごい変化を感じて、あっという間に妊娠した。 周りにも、不妊治療中の人や妊娠はするけど産むまではいけないっていう人が何人かいて、 年齢関係なくやっぱりみんなとっても細い。 体重増やしなよって言っても、そんなに痩せてないしって言われるけど、 周りもみんな痩せてるから自分が極端に細いのに気付けないのかも。某掲示板より
これは、ある人の体験談で、あくまで一例ですが、ネットの体験談とかを見ても、痩せすぎの人よりもややぽっちゃりの人の方が妊娠しやすいような気がします。
今の日本人女性は全体的に痩せすぎなので、ぽっちゃりって言われるくらいのほうが標準で妊娠しやすい体型なのかもしれませんね。
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