さいたま市は埼玉県の県庁所在地で2001年に浦和市、大宮市、与野市の3市の合併により新設されました。
その後、岩槻市を編入し、現在は130万人の人口を誇る首都圏の大都市
そんな、さいたま市で不妊治療を受ける人の参考になるように、さいたま市内の病院を調べて比較してみました。
やはり、市の中心部である大宮駅や浦和駅に近いエリアに病院がまとまっています。
さいたま市で特定不妊治療費助成金を受けるには
今回も不妊治療の助成金を受けることができるクリニックに限定して調査を行いました。
さいたま市は政令市のため不妊治療の助成金を受ける場合は、その手続きは都道府県ではなくて、政令指定都市にすることになります。
また、助成対象の指定クリニックは、さいたま市の指定クリニック以外に、埼玉県、川越市、越谷市、川口市の指定医療機関でも助成金を受けることができます。
対象のクリニックはこちら
ここでは、さいたま市内の病院のみを比較しています。
2022年より不妊治療が保険適用となりました。
不妊治療費用比較の条件
比較するにあたって、条件を統一しました。
- 不妊治療の助成金が受けられる特定不妊治療助成事業指定医療機関であるこ
- 費用については、初診の顕微授精(ICSI)の費用を比較対象とした
- 胚盤胞や凍結胚の移植ではなく、初期胚移植の費用を比較対象とした
- 初回診察、採卵1個の場合で積算した
以上の条件で、金額を算出し、不妊治療の治療費を比較しました。
顕微授精ではない、普通の体外受精(IVF)の場合は5万円くらい安くなると思ってもらえれば問題ないと思います。
※2022年4月から不妊治療の保険適用が始まり特定不妊治療助成事業はなくなりましたが、病院比較の条件として旧助成事業の指定医療機関であったことを条件としています。
さいたま市で一番不妊治療が安い病院は?
さいたま市には不妊治療助成を受けるための指定医療機関が9院あります。
今回はその9院の不妊治療クリニックについて徹底比較
医療法人団慶育会 セントウィメンズクリニック
住所 さいたま市浦和区東高砂町9-1 SUMIDA ONE 4階
電話 048-871-1771
セントウィメンズクリニックは浦和駅東口徒歩1分と好立地の病院
一般的な不妊治療はすべて取り扱っているほか、月経異常や更年期相談、乳がん検診など、婦人科診療も対応しています。
胚の培養器にAIシステムを導入した日本初のクリニックで、万が一の停電に備えた非常用蓄電池の整備などを行い、凍結胚や培養胚の管理に万全を期しています。
院長は海外での経験があり、論文等を出しているほか、産婦人科医療器具の新開発にも従事しており、不妊の分野での高い功績があります。
夜18時半まで診察していることや、土曜日もやっていることから、比較的通いやすいクリニックと言えるでしょう。
体外受精については、増税により料金が変わったりしているようですが、初回限定で25万円となっています。
さらに、妊娠率の高い若い患者(満26歳以下)は初回178,500円と、かなり安い費用です。
妊娠した場合の成功報酬制をとっていたり、妊娠しなかった場合は一部返金があるチャレンジコースを導入するなど、患者の金銭的な負担を軽くする取組が多いのが特徴
電話やメールでの無料相談も受け付けており、患者のことを考えてくれていることがうかがえますね。
人気のクリニックですので、かなり待ち時間は長く座れないと厳しそうです。
駅前なので、外出するのもありかもしれません。
詳しい費用はこちら
医療法人しんせい会 すごうウィメンズクリニック
住所 さいたま市大宮区下町2-18 清水ビル7F
電話 048-650-0098
なんと、すごうウィメンズクリニックは日本初の不妊治療専門医院です。
開業は2001年
そして、夜8時までオープンしている上、土日祝日も診療をやっており、働く女性にはうれしいクリニックです。
立地も大宮駅から徒歩10分程度のため、アクセス抜群
治療については長年の実績があり、不妊治療から体外受精まで一通り実施
特に体外受精は新宿の加藤レディスクリニックの治療法をベースにしており、世界トップレベルの治療を自負しています。
不妊治療の料金についは公開されていませんでした。
医療法人かしわ会 かしわざき産婦人科
住所 さいたま市大宮区上小町604-4
電話 048-641-8077
かしわざき産婦人科は大宮駅からも近く、駐車場も完備されており、アクセスのいい病院です。
オシャレな外観は普通の病院とはちょっと違う雰囲気
半日づつですが、土日どちらもやっているのは仕事をしながら不妊治療をする人にはありがたいですね。
各種検査や体外受精など、不妊治療は全般的に取り扱っており、婦人科や産科もあることから、妊娠した場合は、出産まで通いつづけることができます。
体外受精は30万4500円ですが、採卵数が2個以下、採卵2回目以降は割引があります。
採卵できなかった場合の返金制度もあるようです。
詳しい費用はこちら
医療法人慈晃会 秋山レディースクリニック
住所 さいたま市大宮区大成町3-542
電話 048-663-0005
さいたま市大宮区にある秋山レディースクリニック
大宮駅からはやや離れていますが、土曜日もやっているのは助かります。
地域で50年の歴史がある病院
1965年から婦人科と小児科の診療を開始し、産婦人科診療が始まったのは2003年から。
現在も、婦人科についても取扱いがありますが、最近は不妊治療や不育症の治療に力を入れているようです。
歴史ある病院ですが、建物はあたらしく、採精室や手術室もあります。
また、キッズルームも3つあり、スタッフが子どもを預かってくれるため、2人目の治療でも通いやすいですね。
体外受精の費用は25万円
詳しい治療費はこちら
先生やカウンセラーの方もやさしく、いいスタッフが多い病院として高い口コミがあります。
医療法人地塩会 大宮レディスクリニック
住所 さいたま市大宮区桜木町1-7-5 ソニックシティビル14F
電話 048-648-1657
大宮駅前のソニックシティビルに入ってる大宮レディスクリニック
なんと、土日も朝から夕方まで診療しています。
婦人科の診療もおこなっていますが、不妊治療に力をいれており、2019年は男性の精液検査を強化したり、妊娠率50%以上といわれているタイムラプス付き卵培養装置を導入するそうです。
栄養療法や、男性の遺伝子損傷を調べる精子マクロマチン構造試験(DIF検査)の導入、卵巣や子宮を温める腸腰筋を鍛えるプルビスワーク、子宮内を守ってくれる乳酸菌である子宮内フローラなど、様々な試みを行っており、不妊治療には積極的で最新の情報を得て治療している病院のようです。
体外受精費用は22万1000円
各種投薬の薬や注射の費用も明示していて、明瞭会計と言えるでしょう。
詳しい料金表はこちら
大和たまごクリニック
住所 さいたま市岩槻区岩槻5202
電話 048-757-8100
たまごクリニックというなんとも縁起の良さそうな岩槻にある病院
ホームページもかわいらしいものになっています。
完全予約制で、月曜と金曜は20時まで、土曜日も終日診療できます。
婦人科と不妊治療全般を取り扱っており、日本産婦人科学会関東連合から学術奨励賞を授与されたそうです。
過去には、研究が評価され世界体外受精会議記念賞候補にもなったとか。
院内には高度生殖医学研究室もあります。
独特のかわいらしいホームページのほか、ブログやインスタもやっているそうで、漢方やサプリメントの販売もしています。
また、体外受精当日の夫婦には個室を用意してくれていたり、移植時にはラベンダーのお香をたくなど、ちょっと変わったサービスがありますが、どれもちゃんと医学的根拠に基づいています。
体外受精の費用は調べられませんでした。
さいたま市では珍しい不妊治療専門なので、妊婦さんに会わないのも人によってはいいですね。
医療法人慈正会 丸山記念総合病院
住所 さいたま市岩槻区本町2-10-5
電話 048-757-3511
土日も診療している総合病院の丸山記念総合病院
総合病院で不妊治療をしているところはたくさんありますが、丸山記念総合病院は不妊治療にかなり力を入れており、一診療科目というよりは不妊治療専門クリニックのような感じです。
不妊症看護認定看護師がいて、不妊相談室も開いています。
総合病院ならではの設備や治療技術と、不妊治療専門医院のような専門性を併せ持った病院で、体外受精や不妊にかんするセミナーも開催しています。
体外受精費用は33万円
料金評価はこちら
独立行政法人地域医療機能推進機構 埼玉メディカルセンター
住所 さいたま市浦和区北浦和4-9-3
電話 048-832-4951
埼玉メディカルセンターは北浦和駅にあるかなり大きな総合病院
不妊治療もおこなっているようですが、あまり情報は無いです。
紹介状なしの場合は、費用が割高になるので、紹介状をもらってから行った方がいいかもしれません。
医療法人陽光会 あらかきウィメンズクリニック
住所 さいたま市浦和区北浦和4-9-3
電話 048-838-1107
武蔵浦和駅西口徒歩5分のあらかきウィメンズクリニック
福島県いわき市出身の女性医師が院長先生を務めるクリニックで、プレART外来という相談会のようなものを定期的に開催していたりと、丁寧なクリニックという印象です。
治療については制限を設けていて、45歳以上やBMI25以上の人は制限されているようです。
予約前のフローチャートがあるので、そちらで確認することができます。
体外受精は18万円ですが、診察料は別途になっています。
詳しい費用はこちら
さいたま市で最も不妊治療費用が安いクリニックは 「あらかきウィメンズクリニック」
さいたま市内で最も体外受精費用安いのは武蔵浦和駅西口の
「あらかきウィメンズクリニック」
ただし、年齢が若い場合の初回は「セントウィメンズクリニック」の方が安いようです。
比較、は体外受精で、採卵数は1を想定しています。
実際には、この金額に薬や注射の費用が追加されたり、採卵数や麻酔によっても金額が変わるクリニックもあるので、あくまで参考程度にとどめましょう。
さいたま市で一番不妊治療が安い病院を調べてみて
費用、立地、診療時間、不妊治療に対する知識や熱意などを総合的に考えた時に、私がもっともおすすめするのは「セントウィメンズクリニック」
比較的費用も安く、電話相談を受けるなど患者目線での治療ができるんではないかと思います。
立地も浦和駅前で埼玉県内ではかなりいい立地でしょう。
論文の投稿や設備投資も盛んに行われており、人気のクリニック
その他、「大宮レディスクリニック」と「大和たまごクリニック」もそれぞれ不妊治療に対しかなりの熱意が感じられ、最新の治療が受けられ、専門性も高いです。
治療に対する知識や最新事例の研究については、この3つのクリニックが良さそうです。
最も費用が安かった「あらかきウィメンズクリニック」も口コミの評価も高く、立地、専門性、通いやすい雰囲気、どれも高レベルでおすすめ
また、「すごうウィメンズクリニック」は東京都新宿区の有名不妊治療クリニック「加藤レディスクリニック」の治療法を参考にしており、妊娠率は実際に高いようです。
「丸山記念総合病院」も総合病院でありながら、不妊治療部門は不妊治療専門クリニックのような雰囲気で、総合病院ならではの恩恵を受けることができるかもしれません。
まとめ
さいたま市内には様々なタイプの不妊治療クリニックがバランスよくあると感じました。
東京都心であれば、クリニック数が多く、逆に迷ってしまうところがありますが、自分が進めたい治療の方針に合わせて、ちょうど迷わず選べるくらいのバランスの良さではないでしょうか。
さいたま市であれば、他地域へのアクセスも良いので、どうしても選択肢がない場合は少し離れた病院で治療を受けてもいいかもしれません。
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