不妊治療についての発言をしている議員まとめ 不妊に悩む人たちの見方は? 体外受精 が保険適用になる? 特定不妊治療助成金が手厚く?


特定治療支援事業は不妊に悩む方へ向けた支援事業で、厚生労働省が行う事業です。年齢や所得などの助成を受けるための要件や、助成額、助成回数が決められています。また、体外受精など不妊治療の多くは医療保険の適用外で高額な治療費がかかりますが、これは、国民皆保険制度による日本の医療制度によるものです。

これらの取組は国や地方自治体が行っており、国会や都道府県議会などでも議題になることがあります。ここでは、そういった不妊治療に関する議案の事例や不妊治療に関する発言や議論をよく行っている議員さんをまとめてみました。

不妊に関して熱心な議員

不妊に関して熱心な議論を重ねている議員は何人かいます。

女性議員や医療方面に対する知見がある人が多いようです。

野田 聖子

不妊治療と政治家というと、まっさきに思い浮かべる人も多い、野田聖子さんは、自由民主党所属の衆議院議員です。(2019年10月現在)

出身は福岡県で、郵政大臣や総務大臣などを歴任した日本を代表する政治家です。マイナンバー制度担当の内閣府匿名担当大臣や女性活躍担当大臣もやっていましたね。

野田聖子さんは2010年に卵子提供を受けて妊娠・出産しており、自身も不妊治療の経験があります。卵子提供はアメリカで受けて、体外受精を行い、めでたく妊娠しました。

その後、2011年には男児を出産しましたが、重い障害があり、出産と同時に子宮摘出も行っています。この時は、さすがに辛かったのか休養しています。

子供は現在も入院中で、1年で9回も手術をし、脳梗塞や肺炎になるなど、かなり大変な子育てをしています。

自身の経験から、国会議員として生殖医療や少子化問題、男女共同参画について取り組んでいます。自身の体験談をまとめた「私は、産みたい」という著書を出版したり、欧米など女性労働者が多い国でも出生率が高いデータを示して、少子化対策についての意見を言うなど、勢力的に活動しています。

平成28年の衆議院では、不妊治療に対する研究データを基に、金銭的な理由で不妊治療をあきらめている人の多さや、治療を受けている人の金銭的負担を提示しながら、体外受精が医療保険の適用にならないか、という質問を行っています。厚生労働大臣は不妊治療の保険適用について検討するという発言を平成18年にしており、この点にも触れて質問を行っています。

これに対する答弁は、不妊治療のうち体外受精等については不妊の原因となる疾病の治療を目的としているか不明確なことと、成功率が高くなく有効性が確率していないことから、保険適用は困難であるが、その他の方策を引き続き検討する、という回答になっています。

近年はあまり活動を聞きませんが、実際に不妊治療を経験しており、政治家としても高い発言力があることから、今後も不妊治療や日本の不妊に対する取組についてどんどん議論をしていただきたいですね。

桜井 充

お次は参議院から桜井充さんです。

宮城県仙台市生まれで、更生労働副大臣や財務副大臣等を歴任した経歴があります。東京医科歯科大学医学部卒業で、東北大学医学部付属病院の勤務経験がある医師です。

医師としての経験を活かし、歯科医療やシックハウス問題への対策に取り組んでいるほか、不妊治療についても質問を行っています。

妊婦加算・不妊治療の負担軽減について質問を行っており、妊婦加算では、外来受診の際に妊婦が受診する場合は、一般よりも費用負担が重くなる制度を問題視しています。不妊治療については、一般的にお金を貯めて不妊治療を受けるのは相当に大変なことであるため、健康保険に入れるなどの対策を講じて、子どもを産みたい方が生みやすい社会を作ってほしいと要望しています。

近年では加計学園についての発言で話題になっていましたが、「子どもを産みたい方がうみやすい社会を作る」ために議論を重ねてほしいですね。

菅原 一秀(すがわら 一秀)

不妊治療経験者、医師、というそれぞれの立場から不妊治療に関する議論を行っている人を紹介してきましたが、こちらはちょっと変わった経歴で、元サラリーマンです。すがわら いっしゅうと読みます。
28歳で地元、練馬の区議会議員になり東京都議を経て国政に参加しています。現在は、自由民主党所属の衆議院議員(6期)で、経済産業大臣、財務副大臣などを歴任しました。

選挙区内でのカニやメロンなどの配布や、国会を休んで愛人とハワイ旅行に行くなど、数々のスキャンダルが話題になることが多いですが、ブログでの情報発信を行っており、2017年に不妊治療に対して予算委員会での質問で触れています。

当時、話題になっていた幼児教育の無償化を推進するなら不妊治療にもっと公的なバックアップが必要という意見で、体外受精などが保険適用ではないとする厚生労働省の考えに異議を唱えています。

幼児教育の無償化は子どものいる家庭の可処分所得を増やすことで、これは子育てしやすい環境づくりに貢献します。対して、子どもを授かりたくても授かれない夫婦にももっとバックアップをという意見で、まさしくその通りだと思います。

ブログでは、特定不妊治療に対する補助制度についても触れており、大分県では国からの補助に加えて独自の補助上乗せをしたところ、出生率の増加率が日本一になったことを引き合いにだし、助成額も増やすべきと話しています。

近年の政治ニュースでは不祥事ばかりに目が行きがちですが、人間誰だって過ちを起こしてしまうことはあります。それを上げ足取りばかりしていても日本という国が本当に良くなることは無いと思いますので、こういった議論をもっと重ねてほしいですね。

山川 百合子

最後に、国政ではなく地方議会での話をご紹介します。

山川百合子さんは立憲民主党所属の衆議院議員(2019年10月現在)ですが、元埼玉県議会議員で、埼玉議会で不妊について発言しています。

平成26年の3月の予算特別委員会と9月議会で、不妊教育と不妊治療について質問しています。

不妊教育については、避妊は教えるが不妊は教えない日本の教育現場について指摘しており、不妊についての指導要領が無い点や先生方の認識も不十分な点について、埼玉県が始めた思春期講座を例示して質問しています。

不妊治療については、医療保険が適用されないことを問題視しており、個人での治療には限界があり、現在は、不妊治療が個人の意思と努力によっていることを説明しています。
その上で、埼玉県でも特定不妊治療医療費助成への上乗せ補助について要望しています。

埼玉県の回答としては、不妊教育については教育長より、高等学校の保健体育教員等を対象にした授業研究会において、避妊だけでなく不妊についてどのような指導を行った方がいいか研究しており、研究の成果を指導要領に反映させ教員が活用できるようにすると回答しています。
また、不妊治療については保険医療部長が、不妊治療費の負担の大きさは認めつつ、平成16年度から行っている助成事業の件数が年々増加していることを説明し、不妊治療に対する医療保険の適用可、男性不妊に対する新たな助成制度の創設を厚生労働省へ要望していると回答しています。答弁の中で埼玉県の助成件数が出ていますが、平成平成25年度は、6,819件、約8億7千万円を助成し、1,630件の妊娠があったそうです。

不妊治療をめぐる政治的動向についてまとめ

ここまで紹介した議員の質問等をみても、不妊治療を巡る政治的関心のトップは体外受精等の高度生殖医療が保険適用になるかどうかだと思います。
ここで上げなかった事例でも、多くの議員や関係者等が保険適用可を目指して活動していますが、いまだ保険適用にはなっていません。

今後、保険適用化や助成金などの援助を手厚くするにはこういった議員さんによる活動が重要になってくると思います。

選挙に行かない人も多い世の中ですが、不妊治療や少子化について考えている政治家も多くいるので、そういった観点から選挙戦に着目して投票してみるといいかもしれません。もちろん、投票後、そういったマニュフェストを掲げていた人がどういった活動をしていくかもチェックするのが、わたしたち有権者の責務でしょう。

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