【男の不妊治療】男性不妊の治療におけるステップアップの仕方を紹介

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不妊治療はステップアップしていく治療

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どうしても女性がメインになる治療なので、女性側のステップアップは様々なサイトでまとめられていますが、男性はどういう順番でステップアップしていくのでしょうか?

私の体験も踏まえてご紹介します。

不妊治療のステップアップ 女性の場合

まずは簡単に女性側の治療順序を見て行きましょう。

一般的な病気と違い、各種検査、治療をこなしながら、治療のレベルを上げていくのが不妊治療の特徴です。

不妊治療のステップは上のフロー図のような感じです。

① 各種検査

血液検査によるホルモンチェックや、子宮頸がんなどの婦人病の検査、卵管造影検査やフーナーテストを行います。

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② タイミング法

体温チェックによる排卵予想や、ホルモン剤等の薬を服用して、妊娠しやすいようにします。

タイミング法は①の検査と同時進行で行うのが普通ですね。

③ 人工授精

タイミング法でも妊娠しなかった場合、人工授精に移ります。

精子を採取して、子宮に直接入れる人工授精

ここまでが一般不妊治療になります。

④ 体外受精(顕微授精)

人工授精でもダメだった場合、卵子を取り出し体の外で受精させる体外受精、取り出した卵子に直接精子を注入する顕微授精へと進みます。

高度不妊治療(ART)とも呼ばれる領域ですね。

また、体外受精と顕微授精は特定不妊治療とされ、治療費は高額ですが特定不妊治療費助成金を受け取ることができます。
※2022年4月より特定不妊治療も保険適用となり助成金制度は廃止となりました。

不妊治療のステップアップ男性不妊の場合

いよいよ本題の男性の場合の不妊治療の手順を見て行きましょう。

① 男性不妊検査

まずは、女性の場合と一緒で検査をします。

血液検査精液検査フーナーテストが一般的で、最低でもこれはやりましょう。

そして、それぞれの検査結果に応じて、追加検査をします。

男性不妊の血液検査でわかること

血液検査では各種ホルモンなどを調べます。

女性の検査でも調べるFSH(卵胞刺激ホルモン)は精巣を刺激して精子を作るよう促す働きがあります。

LH(黄体ホルモン)は精巣を刺激し男性ホルモンの分泌を促します。

精巣で分泌される男性ホルモン(テストステロン)は筋肉の発達や男性器の発育、性欲などに関わってきます。

これらのホルモンや、性機能障害につながるプロラクチンというホルモンを調べ、男性不妊症の恐れが無いか判断します。

ホルモン異常が男性不妊の原因である確率は3%程度と低いですが、簡単に調べられるのですぐに調べましょう。

男性不妊の精液検査でわかること

精液検査は不妊治療ならではの検査

自宅で精子を採り持っていく場合と、病院の個室で採取する場合があります。

正確に検査するために数日前から精子を溜めて射精をしない禁欲期間を設けます。
一般的には3日程度ですね。

精子の運動量や数、奇形率などを調べます。

男性不妊のフーナーテストでわかること

フーナーテストは男女で行う検査

女性の膣内で男性の精子が運動できるかどうかをチェックします。

男女共に、まれに抗精子抗体を持っている人がいます。

女性が抗精子抗体を持っている場合、子宮頸管粘液などで精子が動けなくなり、自然妊娠が難しくなります。

男性が抗精子抗体を持っている場合、精子の運動率が低くなり自然妊娠が難しくなります。

抗精子抗体がある場合は、運動率によって人工授精、体外受精や顕微授精へとすぐに進みます。

こちらの病院のサイトにフーナーテストの話がまとめられています。

男性不妊の超音波検査でわかること

男性不妊で多い精索静脈瘤を見つけることができます。

精索静脈瘤がある場合は、精子の質の低下につながるので、手術で精索静脈瘤を取り除くのが一般的
局所麻酔で日帰りでも手術する方法もありますし、手術後は80%で精液の改善が認められています。

② タイミング法

検査で異常がなければタイミング法へ移ります。

タイミング法は当然男女一緒に取り組む不妊治療です。

男性は、女性の排卵日予測に合わせて、精子の質を向上させたり、体質改善に取り組みます。

一般には、性交の2日前から禁欲期間を設けるのが精子の質が一番高まると言われています。

また、ホルモン検査の結果によってはホルモン剤を投与したりもします。
ご自身でも各種サプリや食生活、禁煙など、体質改善に取り組みましょう。

③ 男性不妊の人工授精

人工授精でも男性の役割はタイミング法と一緒

とにかく精子の質の向上に努めます。

人工授精であればキットを取り寄せ自宅で行うこともできます。

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④ 男性不妊の体外受精・顕微授精

ここでも男性の役割は一緒

とにかく精子の質の向上に努めます。

精索静脈瘤などがあると精子の質が低下しやすいので、体外受精の結果や精液検査の結果などを参考に阻害する要因を取り除く手術なども検討を開始します。

⑤ 精子DNA断片化検査

体外受精などでも中々妊娠しない場合、消去法的に問題点を探していきます。

その一つが精子DNA断片化検査です。

オタマジャクシの形をしている精子の頭の部分にあるDNAを調べます。
通常の精液検査ではわからない部分まで詳しく調べる検査ですね。

受験者である男性がやることは精液検査と一緒で検体を採取し提出するだけですが、精子の細胞レベルでの質を測定します。

⑥ 最後の検査「染色体検査」

ここまで検査しても原因不明で中々妊娠しない場合、染色体異常が疑われます。

これは、男女共に可能性はあるので、女性側に異常が見つかっていても、不妊が続くようなら男性も染色体異常検査を行いましょう。

男性不妊の患者では6%前後が染色体異常とも言われています。

ただし、この検査で染色体異常が見つかっても治療法はありません。
また、治療法が無くても妊娠する確率は0でもありません。

そのため、検査を行うかどうかは非常に悩ましい検査になります。

男性不妊のステップ まとめ

どうしても女性が中心になりがちな不妊治療ですが、近年は男性不妊についても徐々に話題になるようになってきましたね。

男性側もどういったステップで治療を進めていくのか、しっかりと認識しながら夫婦一緒に妊活に取り組んでくださいね。

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