私は、不妊治療を始めて28歳の時にAMHが低いことが発覚しました。
当時、医師からは「もういつ閉経してもおかしくないから、すぐにでも体外受精をやった方がいい」と言われ、かなりのショックを受けたのを覚えています。
同じようにショックを受けている人は多いと思います。
そんな低AMHさんでも妊娠するためにはどうすればいいのでしょうか?
AMHが低くても妊娠するために
不妊治療開始時にAMHを図ったら、私は0.1ng/mlでした。
1ng/ml以下は年齢にすると45歳以上と言われ、女性の閉経の平均年齢が50歳くらいですから、閉経間近と言われるのも納得
しかし、AMHはあくまでも前胞状卵胞から出るホルモンでしかないので、卵子の質や妊娠しやすさは別問題、前向きに妊活に取り組んでいます。
低AMHなら数じゃなくて質で勝負
どんなに前胞状卵胞が多くて、採卵時の卵胞が多くても結局、最後に排卵する卵子は一つ
同じ1つであれば質が高い方が妊娠しやすく、卵胞がたくさん育っていると、栄養が行き渡らずに質が低下する恐れもあります。
AMHは卵巣予備機能の年齢で卵巣や子宮の年齢では無いので、若い人はAMHが低くても採卵さえできれば妊娠する確率は高いと言われています。
数が少ないならそれを大切に育てましょう。
子宮内膜を厚くする
AMHは成長している卵胞の数なので、卵巣や子宮の年齢ではありません。
妊娠するためには1つの卵胞があればいいので、卵子の質を高めると共に、子宮内膜を厚くしることが効果的です。
子宮内膜を厚くするにはホルモンバランスを整え、必要な栄養を子宮に送るために血流を良くする必要があります。一般的には排卵時に子宮内膜が8から10mmあると妊娠にはいいといわれています。
AMHを上げる3つの方法
AMHは上がることは無いと言われてきましたが、最近はAMHが上がることがあるというのがわかってきました。
AMHが残りの原子卵胞の数を表している訳ではなく、現在の前胞状卵胞の数を表しているので、例えば、原子卵胞はたくさんあるんだけど、なんらかの事情でそこからうまく成長させられていないような場合は、その原因を解消すればうまく原子卵胞を成長させてAMHを上げることができるでしょう。
AMHがあがった事例
私の場合、転院の時の検査で、AMHが0.1ng/mlから0.8ng/mlに上がりました。
なんと8倍にジャンプアップ
しかし、AMHは前胞状卵胞から分泌されるホルモンで、生理周期によっても変化します。
また、AMHは誤差が大きいとも言われています。
私の場合はどちらにせよ1ng/ml以下ということで、誤差の範囲でしょうか?
しかも、AMHは妊娠にはああまり関係ないという医師もいるので、気にせずにいたほうが精神衛生上良いきもしますが・・・ 中には大幅に上がった人もいるようです。
①ビタミンDでAMHが上がる
最近、ビタミンDに関する研究が進んできており、細胞増殖抑制作用、免疫抑制作用、抗炎症作用があることがわかってきており、癌や自己免疫疾患、感染症などにも有効ではないかと考えられているそうです。
不妊治療の分野では、40歳以上の女性ではビタミンDが多いほどAMHが高いという研究データがあるそうです。
さらに、ビタミンDによってAMH遺伝子発現が増加することが最近のin vitroの実験で示されたそうです。
これはすごいですね。
実はAMHの数値が季節により変わるという研究結果があり、冬はAMHが低くなるらしいのですが、ビタミンDは太陽光に当ることで生成されるので、冬は夏に比べて体内のビタミンDが約18%少なくなるそうです。
結果、AMHも低下しているのではないでしょうか?
ビタミンDが不足している場合、AMHを作る機能が抑制されるそうです。
②男性ホルモンを増やすとAMHも上がる
マウスやラットを使った実験では、男性ホルモンは卵胞発育を止めてしまうそうです。
そうなると男性ホルモンは妊活には不要のように思うかもしれませえんが、最近の猿の研究では、男性ホルモンが卵胞発育に働くことがわかりました。
原子卵胞が排卵するまで長期間かけて成長するんですが、この卵胞の成長に男性ホルモンは関わっているそうです。
原子卵胞が成長した前胞状卵胞の数がAMHですから、卵胞の発育がうまくいってないとAMHは低くなってしまいます。
さらに、男性ホルモン値が高い患者や先天的・後天的に男性ホルモンが高い状態では多数の卵胞が発育することが知られています。
男性ホルモンが多い人は卵胞がたくさん発育しているということで、これはAMHが高いということ
男性ホルモンが増えるとAMHも増える可能性があります。
③年齢によってはAMHが自然に上がることもある
AMHは意外と上下動をしている数値です。
例えばピルを使用するとAMHは一気にさがります。
また、年齢によっても上下しており、生後3か月から68歳までの女性3260名のAMHのデータをまとめた研究では、1歳まではAMHが上昇、2歳までは現状、そこから8歳までは上昇、12歳まではまた減少して、25歳までは再び上昇、とかなり不規則に変化しているようです。
人によっては下がったり上がったりすることがあるでしょう。
原子卵胞を増やす方法は?
残念ながら原子卵胞を増やすことはできません。
それどころか、なにもしなくても日々減っていき、いつかは無くなってしまいます。
減少のスピードは人それぞれですが・・・
生まれ持った原子卵胞を増やせないのであれば、残った原子卵胞を大切に、一つ一つの質を上げていきましょう。
ただし、AMHの値は原子卵胞の数を示している数値ではないので、AMHが少ないと必ず原子卵胞の数が少ない訳ではありません。
あくまでも原子卵胞が少ない人はAMHも低いだけなのです。
いずれにしれもAMHが低かった場合、妊娠を希望するのであれば早めに不妊治療に取り組むことは悪いことではないでしょう。
まとめ
AMHの値は妊娠しやすさとは直接の関係はありませんが、卵巣予備機能を表す指標ではあります。
気にしすぎるのもよくありませんが、数値が低い場合は早めに不妊治療を進めたほうがいいのは間違いないでしょう。
もしAMHが低かったら、卵子の質や子宮内膜の状態を良くして妊娠しやすい身体作りを心がけていきましょう。
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