不妊治療中だが養子を求めて東京都の里親セミナーに参加してきた

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子宮内膜ポリープの除去手術のため、不妊治療を3か月くらいお休みしている間に里親セミナーに参加してきました。

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以前、このブログでもまとめていますが、下の図がわかりやすいと思います。


東京都福祉保健局のホームページからの引用

養子制度は社会的養護の一つ

日本には貧困や虐待、実親の病気などで実家庭で生活できない子供が4万5000人もいるそうです。

こういった子供たちを公的に育てる仕組みを「社会的養護」といい、養子縁組やファミリーホーム、児童養護施設や乳児院などの施設も含まれています。

特に日本では里親制度の普及は遅れていて、社会的養護の必要な子供の8割から9割の子供が児童養護施設などの施設で暮らしているそうです。

施設が悪いとは言いませんが、家庭養育の方が子供の成育にはいいそうで、2016年に政府は「家庭養育」優先という原則を掲げました。


日本財団ジャーナルより 
図表:各国の社会的養護の子どもたちの里親委託率

そのため、上の図で言う「里親等」を増やそうと行政側も動いているみたいです。

里親制度には4つの制度がある

上の図を見てもらえればわかるように里親制度には4つの制度があります。

1.養育家庭(里親)

一定期間のみ子供を預かり育てる里親
子供の年齢も預かる期間も様々

子供と実親の関係はそのままで、あくまでも一時的に預かる。

2.養子縁組里親

特別養子縁組として養子を家庭に迎え入れる
実親との法律上の関係は終了する

3.専門養育家庭

専門的なケアが必要な子供を一定期間預かる里親

4.親族里親

両親が子供を養育できない場合に親族が里親となり育てる

子供を育てたいなら養育家庭か養子縁組

専門養育家庭と親族里親は特殊な事例なので、一般的に子供を養育したいと考えるなら養育家庭か養子縁組の制度を利用することになります。

ただし、これらの制度はあくまでも社会的養護が必要な子供のための制度

子供を育てたいという気持ちは大切ですが、子供が欲しい人のための制度ではないことを理解しておく必要があります。


日本財団ジャーナルより

さらに、東京都では新生児委託も始めており生後28日未満の赤ちゃんを対象にした里親制度があります。

児童虐待で死亡するケースが最も多いのが0歳0か月で、その期間に追いつめられているお母さんを救うための制度です。

小さいころから育てたいと思う方が多いかもしれませんが、成長する過程で障害や病気が判明することもあり、かなりの覚悟がいる制度

東京都の里親セミナーに参加してみて

私たち夫婦の場合は、やはり長年実子を望んで不妊治療をしてきたこともあり養子縁組の活用を考えていました。

そんな時にちょうどセミナーの案内が目に入り、行ってみることにしました。

里親経験者の話

東京都庁で行われたセミナーには40人くらいが参加していたでしょうか。
結構多いなという印象です。

お出迎えは東京都の里親制度普及啓発キャラクターの「さとぺん・ファミリー」
リアルなペンギンの動きがかわいいです。

セミナーのメインは里親経験者の話

今まで3名の里子を育てており、大変だったこと、楽しかったことなどを聞くことができました。

やはり子供が実親の元へ戻る瞬間は寂しく感じるそうですが、実親の元で育てられるようになったのは喜ばしいことだから、と言えるのはすごいなと思いました。

養子縁組を考えていましたが、話を聞いて養育家庭というのもやりがいがあり、すごく素敵だなって思いました。

セミナーでは東京都の委託件数も教えてくれて、令和元年度は登録家庭605に対し委託児童数は410だったようです。
最も人気なのがやはり養子縁組里親で335組が登録されているにも関わらず委託件数は45でした。

倍率は高そうですね。

お土産ももらえる

様々なガイドブックや制度普及のグッズなどがお土産としてもらえました。
タオルハンカチなども入っていて、普通に使えそうです。

こういったセミナーや講演会は結構あちこちでやっているようで、今回は東京都が主催でしたが、児童相談所やNPO法人などが開催しているものもあるようなので、興味がある人は行ってみるといいかもしれません。

ちなみに、今回参加したセミナーはこちらです。
里親と子供の暮らしを紹介するイベント「子供を迎え、一緒に暮らす。意外と知らない里親制度」

里親になるには

最後に、里親制度を利用するための手順をまとめておきます。

里親になる基準

里親制度のどの制度を使うかによって条件があります。

「25歳以上」などのわかりやすい条件もあれば「家庭生活が円満に営まれていること」など抽象的なものもあり、面談や家庭訪問などを実施して判断されるようです。

子供を託すというのは、子供にとっても大人にとっても大変なことなので、この辺の見極めは大変重要だと思います。

まずは児童相談所に電話

里親制度を利用するには児童相談所に申請して認定・登録を行う必要があります。

各児童相談所で手続きなども違うらしく、とりあえず最初のステップは児童相談所へ電話するみたいです。申込書みたいなものがあるといいんですけどね・・・

その後、研修や家庭調査などが実施され登録されるようです。

その時に里親制度のどれを希望するか、預かる子供の性別や年齢、国籍に希望があるかなども聞かれるみたいです。

民間の特別養子縁組あっせん団体もある

児童相談所以外にも民間団体で特別養子縁組をあっせんしている団体があります。
フローレンスや慈恵病院などが有名かもしれません。

民間団体の場合、スピード感は早く、子供を養子に迎え入れることができる確率も高いようです。

研修などもしっかりしていますが、運営費用などが掛かるので、費用はピンキリ

高いところでは200万円近くかかる場合もあるようですが、逆に安いところでは神戸レディースクリニックなどで1000円というところもありました。

まとめ

不妊治療をやっていると、やはり子供を赤ちゃんの時から育てる養子縁組制度が気になりますが、セミナーに参加してみて養育家庭というのも素敵だなと思いました。

特に、新生児だと委託率は低く、人によっては登録してもずっと待ちの状態のこともあるみたいです。必ず赤ちゃんで、という人は民間団体の活用も視野に入れたほうがいいかもしれません。

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