人生初の胚盤胞移植をして、その後の反応が全くないので悲しんでいるところですが、移植すると体内ではどういった経過になるのでしょうか?
体外受精の移植後の経過(初期胚の場合)
採卵して受精した受精卵を移植するといよいよ妊娠まであと一歩です。
移植した胚はどういった経過で成長していくのか見てきましょう。
胚盤胞と初期胚で成長のタイミングが違うので別々に見て行きます。
初期胚移植1日目から3日目(受精2日目から4日目)
まずは受精から2日目から4日目です。
この時期はまだ初期胚と呼ばれる時期
日数の数え方は卵子を取り出した状態が0日
精子と合わせて受精した状態が1日目となります。
初期胚というのは、体外受精で受精させた受精卵を培養液の中で育て分割を進行させて、受精から2日目で4分割以上(受精卵の細胞が4個以上)、受精から 3日目で6分割以上(受精卵の細胞が6個以上)になったものです。
胚盤胞移植を推奨している病院も多いですが、初期胚移植が体外受精では一般的な移植方法
この初期胚を移植した時点から、1日前から3日目までは胚が子宮内で分割を進めている状態
ですので、着床はもちろんまだですし、自覚症状などもほとんどでません。
ただ、移植時に子宮内を傷つけてしまっていると3日目くらいまでは少量の出血があることがあります。子宮が屈折している人などで起きやすいです。
初期胚移植4日目から5日後
移植4日目から5日目になると初期胚は受精後5日目から6日目になり、成長してきます。
順調に分割を続けた胚は胚盤胞になります。
胚盤胞は周囲を包んでいた透明帯から出て来て、胎盤を作るために絨毛という根のようなものを内膜に刺し、落っこちないように固定されます。
これが着床になります。
ちなみに、この時に絨毛によって傷ついた内膜から出血すると着床出血することがあります。
初期胚移植7日目
無事に着床した胚はどんどん育ち、早い人では移植後1週間程度で妊娠の超初期症状が現れる場合があります。
乳房や乳首に張りや痛みを感じたり、性器から少量の出血や吐き気があったりと「つわり」に近い症状です。ただし、この時期ではまだあまり症状が無い人の方が多いです。
妊娠判定もまだ正確にはできず、もう少し待つ必要があります。
初期胚移植11日目以降
着床後1週間頃となる移植後11日から12日後になると、妊娠判定をして妊娠が確認できるようになります。
病院によっては、より正確な確定のために2週間から3週間後まで待つところもあります。
ここまでくれば、血中や尿中に含まれている妊娠ホルモンと呼ばれるHCGホルモンが分泌されているのかを確認することで、着床したかどうかや、着床しかけたかどうか、などもわかるようになります。
HCGについてはこちらの記事に書いています。
体外受精の移植後の経過(胚盤胞の場合)
基本的には初期胚と同じような感じで進みますが、すでに5日目まで体外で成長している状態なので初期胚の4日目から5日目のあたりからスタートとなります。
胚盤胞のグレードについては、こちらのHPに詳しく書かれています。
胚盤胞移植1日目から2日目
胚盤胞の場合、すでに5日目まで細胞の分割が進んでいる状態です。
そのため、妊娠率も初期胚移植より高いのが特徴です。
初期胚移植では4日目から5日目で着床だったのに対し、胚盤胞移植では1日か2日後には着床することになります。
3日目になると初期胚移植の7日目相当となり、早い人では自覚症状が出る人も
胚盤胞移植8日目以降
胚盤胞の場合は、8日目以降で妊娠判定ができるようになります。
市販の妊娠検査薬でも概ねしっかりと判定できるようになりますが、hCGホルモンの検査の方が正確です。
まとめ
胚移植後は着床しているかどうかとても気になってしまいますよね。
ですが、すぐに着床するものでもありませんし、妊娠判定もすぐにわかるものではありません。
悶々とする日々が続いてしまいますが、やれることをやるしかないので、身体的、精神的に無理はせずに、結果を待ちましょう。
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