出産前に妊娠保険(妊婦保険)は必要か? 加入すべきか徹底検証してみた

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不妊治療についてはいろいろ調べて経験も豊富ですが、妊娠や出産についてはまったく知らないことに気付きました。

役所やたまごクラブなどからの情報を見ていると妊娠保険(妊婦保険)というものがあり、しきりにおすすめされますが、必要なんでしょうか?

妊娠・出産と保険の関係

まずは、妊娠や出産と保険についてみていきましょう。

妊娠・出産は病気では無いので保険対象外

出産に係る費用は医療保険は対象外になるので保険金は下りません。

また、公的保険(健康保険)も対象外で医療費は全額自己負担になります。

その代わり、出産一時金(42万円、令和5年4月より50万円)が国から支給されます。

帝王切開など治療が必要になれば保険対象

出産は保険対象外と説明しましたが、これは「正常分娩」の場合のみ

帝王切開などの「異常分娩」の場合は、公的保険も医療保険も対象になります。

そのため、まずは公的保険で自己負担が原則3割になり、加入している民間の医療保険の契約内容に応じた保険金の受取が可能です。

医療保険への妊娠中の加入

基本的には妊娠中でも医療保険に加入できることが多いです。

ただし、今回の妊娠や出産に関して一定期間は保障対象外などの条件が付与されることがほとんど

がん保険など妊娠とあまり関係ない場合は条件無しのこともあるようです。

共済や少額短期保険なら妊娠中の加入でも出産が保険適用に

コープ共済や都民共済と言った共済系の保険は組合員しか加入できませんが、妊娠中に加入しても出産時の帝王切開などで保険金が下りる場合が多いです。

少額短期保険は聞きなれないかもしれませんが、少ない掛金で保障も少ないピンポイントで掛ける保険です。

旅行保険などを想像するといいかもしれません。

妊娠・出産に特化した少額短期保険であれば、妊娠中に加入可能で出産時の手術から保険対象になります。マタニティ情報誌やトツキトオカなどの妊娠アプリでおすすめされる妊娠保険は、この少額短期保険です。

ただし、どちらの保険も妊娠18週前に加入が必要などの条件があるため、よく確認しましょう。

妊娠保険は必要か?

ここからは妊娠保険の必要性について考えてみました。

妊娠、出産のリスク

保険加入はリスクを減らすために行うものです。

出産時のリスクでも最も多いのが帝王切開分娩

年々、帝王切開の割合は増加しており、現在は25%程度と言われています。

実際、私の身近でも帝王切開で出産した人は多いです。

保険相談サロンより帝王切開の割合

妊娠中のリスクでは妊娠高血圧症候群や妊娠悪阻(つわり)、貧血などが多いです。

これらの治療は保険適用になるので公的保険も医療保険も使えます。

治療に伴い入院などになった場合は入院一時金が出る可能性がありますね。
また、自治体によってはこういった妊娠に伴う疾病に対して医療費助成を行っています。

東京都妊娠高血圧症候群等の医療費助成

妊娠保険(妊婦保険)のメリットとデメリット

まず、一番のメリットは安心でしょう。

ただでさえ不安な妊娠・出産なので、保険加入で少しでも安心できるならそれだけで加入する価値はあります。

費用面で考えると、正直、帝王切開などになると公的保険が適用され3割負担になるので、滅多なことがなければ多くても10万円くらいの追加費用です。保険を掛けるまでの金額かどうかは判断が迷いますね。

デメリットは保険金は掛け捨てなので、何もなければ保険金は支払うだけです。
それから、手続きは意外と面倒なのでそこはデメリットでしょう。

妊娠保険の期待値

最後に保険に入るか入らないか、期待値を計算して比較してみましょう。

【保険に入らない場合】
帝王切開費用と入院費等で10万円と仮定します。

帝王切開の確率は25%程度ですので、保険未加入では10万円×25%=25,000円の出費です。

【保険に入る場合】
保険については、よく広告が来る「母子保健 はぐ」の見積もりを利用してみました。

私の年齢35歳の場合ですが、月々の保険料(掛金)は3,000円でした。

子供が20歳になるまで加入できますが、出産後1か月で解約するとして、3,000円×9月=27,000円が保険の掛け金です。

帝王切開時の保障内容は、手術一時金が20,000円、さらに入院一日4,400円です。

帝王切開では入院期間は1週間程度なので、4,400円×7日=30,800円+20,000円で50,800円がもらえる保険金です。帝王切開になる確率(保険金を受け取れる確率)が25%ですので、50,800円×25%=12,700円が期待値です。

保険の掛け金27,000円-もらえる保険金12,700円=14,300円が保険に加入した場合の出費です。

保険未加入の場合の出費が25,000円ですので、期待値的には保険に加入した方がお得になりますね。

更に、「母子保健はぐ」の月々3,000円の標準プランでも自宅安静一時金や出産後の子どもの病気(手術、入院)の保障もあり、保障対象は帝王切開だけではありません。

プランによっても保障内容は変わってくるので、加入するならすでに入っている医療保険なども調べてよく検討してからにしましょう。

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まとめ

体外受精による妊娠では、自然妊娠とその後の経過は変わらないという報告が多いですが、海外の論文などを見るとトラブルが多いとの話も見かけます。

精神的に不安になることはよくないので、保険加入が気になっている方は加入を検討してみてもいいのではないでしょうか。

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