不妊治療で妊娠した私がステムセル研究所でさい帯血保管をしなかった5つの理由

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妊娠するといろいろな情報が一気に入ってきますよね。

赤ちゃんグッズ、保険の見直し、家族構成が変わることによる住居や家具の見直し

どこもかしこもここが商機とばかりにセールスを掛けてきます。

そんな中、さい帯血保管というサービスを勧められました。

そして、散々悩み、検討したんですが、結果は見送りました。

私たちがどのように考えて、臍帯血保管をしなかったのか、お伝えします。

第三者にさい帯血を提供する公的さい帯血バンクと家族の将来のために臍帯血を保管する民間さい帯血バンクがありますが、ここでは後者のお話です。

公的さい帯血バンクについてはこちら

さい帯血保管について

まずは、さい帯血保管について、簡単にご説明します。

さい帯血(臍帯血)保管とは、その名の通り臍帯血、つまり臍の緒(へその緒)の血液を凍結保存して将来活用できるようにするものです。

さい帯血は、細胞の基になる幹細胞が豊富に含まれているので、血液の病気などになった時にこのさい帯血を活用して治療しようというのが、さい帯血保管の目的です。

大人になってしまうと血液を作るのは脊髄で行われるため、白血病などの治療には現在では骨髄移植などが行われています。骨髄移植は身体的負担も大きいですし、適合する可能性も低いです。

ですが、さい帯血は細胞が完成する前の赤ちゃんのものなので、適合する可能性も骨髄より高いそうです。

不妊治療で凍結胚移植などをしていた私たちにとっては、凍結保存は身近なものでした。

臍帯血でできること

この、いわゆる「血液の基」とも呼ばれる臍帯血を使うことで、白血病再生不良性貧血などの血液疾患や中枢神経系疾患の治療に役立てられる可能性があるそうです。

そう、あくまでも可能性

令和4年時点では日本の病院で凍結保存しておいた臍帯血を用いて自閉症の治療などに気軽に使うことはできません。

ただし、臨床研究は進んでいて、令和4年11月時点でもらったパンフレットによれば自閉症や脳性麻痺、1型糖尿病などの治療にも活用できたそうです。

臍帯血が採れるのは出産時のみ

臍帯血はへその緒から採血するため、採取できるのは出産時の一瞬のみです。

今しか採れいない、と言われるとホント悩みますよね・・・

また、難産や病院が対応していない場合は採れない場合もあります。
更に、せっかく採れても血液成分の分析結果によっては保存できないこともあるようです。

さい帯血保存について詳しくはステムセル研究所のHPなどを参考にしてください。

ステムセル研究所日本初の民間さい帯血バンクで、シェアも99%とほぼ唯一の民間さい帯血保管企業です。私たちもパンフレットを請求して、いろいろ教えてもらいました。

ちなみに、勧誘の電話は少しありましたが、しつこいものでは無かったですよ。

なぜ、臍帯血保管が必要ないと考えたのか

では、ここからはなぜ私たち夫婦がさい帯血保管は必要無いと考えたのか説明します。

理由は5つあります。

①費用的な負担が大きい

さい帯血保管は無料ではありません。
私たちが頂いたステムセル研究所のパンフレットによれば、料金は以下の通りでした。

1年保管 10年保管 20年保管
ベーシック 225,000円 275,000円 330,000円
ベーシックプラス 280,500円 330,000円 385,000円
プレミアム 341,000円 440,000円 550,000円

プランの違いはさい帯血のみ保存するのがベーシック
さい帯血採取が出来なかった場合にさい帯を保管してくれるのがベーシックプラス
さい帯血もさい帯も保管してくれるのばプレミアムです。

多くの人にとっては高額なのではないでしょうか?

契約年以降については更新となり、更新費用は1年更新で5,500円、10年更新で55,000円です。

②活用できるか不透明

すでに臨床研究が進んでいるとはいえ、今後さい帯血が活用できるかは不透明です。

仮に10年間保存したとしても、10年後にさい帯血を活用した治療がどの程度進んでいるかは誰にもわかりません。

仮に活用できるようになっていたとしても、日本の、近所の病院で臍帯血を活用した治療を受けられるのはまだ先になるのではと思いました。

③活用時にも費用がかかる

ステムセル研究所のパンフレットによれば、すでに臨床事例もあり、アメリカのデューク大学で積極的にさい帯血投与が行われているようです。

実際に治療を受けて症状が改善した事例なども載っているのですが、果たして我が子がそういった病気になった時にアメリカに渡って治療を受けさせることができるのかと考えてしまいました。

デューク大学での治療に参加したい家族をサポートしてくれるそうですが、渡米費用や海外での治療費などを考えると難しいのかなと思います。

④医療保険として考えると割高

さい帯血保管は産まれてきた子供の病気に対する保険の意味合いが強いです。

医療保険はお金が補填されるのに対し、さい帯血保管では臍帯血という治療に役立つものが補填されるのかの違いです。

いくらお金をもらっても治らない病気と言うのは存在しますし、そういう意味では「さい帯血があれば治ったかもしれないのに」という後悔をする可能性もあります。

ですが、さい帯血が治療に使えると考えられている病気は脳性麻痺や自閉症など一部の疾患だけですし、他の病気ではさい帯血があっても役立ちません。しかも、さい帯血があれば絶対治るというものでもないんです。

医療保険として考えると、個人的には割高かなと思ってしまいます。

⑤二人目のことを考える

もし、一人目の子どものが病気だったり、将来病気になった時に、親としてしてあげられることを考えると兄弟を作ってあげることが一番かなと思います。

これについては様々な意見があると思いますが、私自身は二人目も考えています。

最初に説明したように、さい帯血は骨髄よりも適合率が高く兄弟でも使える可能性は高いそうです。

そうであれば、二人目の出産時にさい帯血を保管するという選択肢もありますし、今回は見送ることにしました。

おそらく、一人目と同じように二人目も不妊治療でお金がかかりますし。
同じお金をかけるなら二人目の不妊治療にかけようと決めました。

まとめ

今しか採れないと言われると非常に悩むさい帯血保管

私たちは保管しないという結論になりましたが、お金などを気にしないならば保管しておくに越したことは無いと思います。無いよりあった方がいいのは当然です。

出産を控えている方は、一度さい帯血保管を検討してみてはいかがですか?

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