前回の記事で分娩する医院を多摩市の赤枝医院に決めて、妊婦検診に通っている話をしましたが、とうとう出産してきました。

出産は命がけと言われることが多いですが、本当に命がけになってしまうトラブル続きのお産でした。
しかも赤枝医院では最後まで対応できず、提携している日本医科大学多摩永山病院に救急車で救急搬送され、ICUに入り、産後の生活は永山病院でした。
予定日を過ぎても陣痛無し
事前の妊婦検診では大きな問題無かったのですが、お産はトラブル続きでした。
予定日まで問題無しも陣痛が来ない
出産予定日までは経過も順調でしたが、陣痛はまったく来ませんでした。
エコーによる診察で赤ちゃんの頭も下向きになり、逆子等はありません。
一人目の出産の場合、予定日より遅れることが多いと言われるので、なんとなく予定日は過ぎるかと思っていましたが、それでも肩透かしです。
ただ、実際には初産でも予定日より遅れやすいということは無いみたいです。
【体験談】初産はいつ産まれた?予定日より早く産まれる人の特徴
予定日超過しても陣痛が来ない
予定日を過ぎると、ちょっと焦りますね。
お散歩など身体を動かすと良いと聞くので、毎日数時間歩いたりしていたのですが、ちょっと陣痛っぽい痛みが一度あっただけで、その後は特に破水も陣痛も来ませんでした。
予定日より大幅に遅れると羊水が少なくなり、胎児に危険があるそうで、予定日の1週間後に計画分娩になりました。
結局、自然な陣痛や破水は来ないまま、予定日1週間後の計画分娩で入院することに。
赤枝医院で出産
いよいよ計画分娩となり計画日前日から赤枝医院に入院します。
リゾートのような赤枝医院
赤枝医院は、謳い文句通り「リゾート」のような快適な空間でした。
一番安い個室だったんですが、それでもビジネスホテルより快適そう
この後、過酷なお産になるとも知らず束の間のリゾートを味わう私
食堂スペースでは無料で自販機の飲み物が飲み放題
1日3食プラスお夜食のおにぎりも出てきます。
さらに、部屋には各種アメニティがあり、出産後に使う粉ミルクや哺乳瓶、産褥ショーツなどもプレゼントです。
赤枝医院で出産を予定している人は、産後に必要なベビーグッズの購入は少し考えた方がいいかも
哺乳瓶やミルクはビーンスタークのものでした。
水回りも清潔、部屋の写真は撮り忘れました・・・
入院当日は夕方に病院入りして、夜ご飯だけ食べます。
夜には麻酔を注入する管を背中に挿すので、シャワーは家で浴びてきます。
これがちょっと痛いし、変な挿し方になると血が出て刺し直し
私は2回目でやっと落ち着いてなんとか気にならなくなりました。
計画分娩中は、この管から背中に麻酔を入れるそうです。
最後に、赤枝医院の入院時の持ち物リスト
朝5時から計画分娩開始
背中に麻酔の管が入っているものの、綺麗な部屋で眠ってリゾート気分を味わえたのは朝5時まで
ホテルのような快適な部屋ともお別れし、分娩室に移動
そして長い長い分娩が始まりました。
早速、朝5時から陣痛促進剤を入れて、徐々に産道を開いていきます。
最初は何ともないのですが、徐々に促進剤の効果で定期的に陣痛の波が来ます。
痛みが我慢できなくなったら麻酔を入れてもらい、そうすると少しして楽になります。
これの繰り返し
自然分娩と一緒ですが、徐々に痛みが強くなり、波の間隔も短くなります。
痛みで汗だくになってもシャワーも浴びれず、ただひたすらお産のタイミングを待つしかありません。
早い人では数時間、一般的には夕方にはお産開始になるのですが、産道が固く中々開かない私
定期的に医師が巡回して診察してくれるのですが、夕方時点で産道の開きは3cm
分娩へ進むには10cm必要なんですって
まだまだかかりそうで「おそらく翌日になると思います」と言われました。
助産師の話だと結構あるみたいですが、計画分娩なのに予定日に産めないこともあるんですね。
テレビは用意してくれているのですが、立ち上がることもできないので辛い
夫が話し相手になってくれたり、コンビニで色々買ってきてくれるのですが、夜は夫は一度帰宅
そうそう、トイレは尿道にカテーテルを入れて看護師に採尿してもらいます。
これもちょっと痛いし違和感があるので早く解放されたい・・・
翌日の夕方にお産開始
夜中も陣痛促進剤は継続で熟睡はできませんでしたが、なんとか乗り越えました。
朝には夫も再び来院
話し相手もいないと辛いのでほんと助かりますし、またコンビニで色々買ってきてもらいました。
朝の時点では産道の開きは5cm
少し進んでますね。
朝ごはんやお昼ご飯も出るのですが、ほとんど食欲無し
でも、栄養とらなきゃと思い少しだけ食べておきます。
そして、お昼過ぎからは産道がぐんぐん開いて15時くらいには分娩OKの合図が
待ってました
でも、いよいよとなると緊張します。
この時点で14時半、前日の朝5時から陣痛促進剤を投与しているので30時間以上分娩室で頑張っていたことになります。
無痛分娩でも激痛のお産
分娩室でも胎児の心拍を確認しながら、お腹を押したりいきんだりを繰り返します。
徐々に痛みも強くなります。
助産師さんに声をかけてもらいながら、合図に合わせて全力でいきみます。
でも、全然出てこない赤ちゃん
そろそろ赤ちゃんの心拍も悪くなってきているようで、時間との戦いでもあります。
助産師さんもちょっと困り気味で「中々出てこないねぇ」とのことで、再度先生のチェック
やっぱりまだ産道が狭いようで、「最後に思いっきり押してみてダメなら吸引分娩、でも、たぶんだめだから帝王切開になると思う」と言われました。
散々不妊治療してきたし、赤ちゃんに会えるなら帝王切開でも全然いいんですが、お腹の赤ちゃんだけが心配
最後のトライで助産師さんに全体重を掛けられ思いっきり押されると激痛が
「痛い痛い痛い」と喚きながら、恐怖で震えが止まりません。
無痛分娩でも痛みが無いとは思っていませんでしたが、人生一番の激痛でした。
結局、赤ちゃんの頭は産道に入らず、吸引分娩に
でも、先生の予想通りこれもやっぱりダメ
すでに股の間は血だらけで先生や助産師の手も真っ赤です。
冷や汗ダラダラ、激痛のお産ですが、結局下から産むことはできず
緊急帝王切開の準備になりました。
緊急帝王切開に
分娩時の痛みと恐怖で震えが止まらないまま、手術室へ
赤枝医院は帝王切開でも夫の立ち合いはできます。
麻酔を追加し、しっかりと感覚が無いことを確認してお腹を切ります。
顔から上は普通なので怖いですが、帝王切開なら確実に赤ちゃんに会えると思うと、それはそれでうれしい
長かったお産もやっと終わりだ、とこの時は思っていました。
帝王切開自体はすぐに終わり、20分後くらいには「オンギャーオンギャー」と泣き声が聞こえました。
感動の我が子との初対面
ここまでホント長かった、夫と涙しながら顔を合わせ、我が子を見守ります。
すぐに助産師が体重を計ってくれて、親子の前に連れて来てくれて、カンガルーケアも
しばし写真や動画を撮った後、色々と計測するとのことで夫と赤ちゃんは退場
赤ちゃんは四肢の確認や身長などを計測して、綺麗に汚れを落としてから新生児室へと移ります。
そして私はこのまま止血して傷口を塞いだら手術終了、明日から母子同室で赤ちゃんとの生活を一緒に送っていくと思っていたのですが・・・
止血しても血が止まらない
後から聞いた話ですが、母体死亡の可能性が高まる産科危機的出血に繋がる恐れのある弛緩出血というものです。
通常は分娩後に子宮が収縮して止血されるのですが、この収縮が起こらずに血が止まらないもので、分娩の5%程度に起こる症状
産婦人科領域における出血による妊産婦の死亡のうち、弛緩出血による死亡は約45%と言われており、非常に危険な状況に陥りました。
赤ちゃんは無事に摘出できたものの、ここから長く過酷なお産が続きます。
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