不妊治療を長年続けていると、里親や特別養子縁組で子供を迎えるという選択肢を視野に入れる人も増えてくると思います。
私たち夫婦も、不妊治療を7年も続けていたので、特別養子縁組に興味を持ち、説明会の参加や里親になるための講習を受けていました。
世の中には何らかの理由で親と一緒に暮らせない子どもたちが多く、子どもに恵まれない人がそういった子どもを引き取り、家庭で育てることは子どもと里親、双方にとってとても良いことだと思いますし、社会的な意義も高いですからね。
ですが、最後の家庭訪問でまさかの事態が・・・
里親登録のための家庭訪問で不合格(?)
里親登録のための最終関門は家庭訪問なんですが、実はその家庭訪問で不合格(?)となり里親登録できませんでした。
家庭訪問後に審議会で承認されて里親になれる
特別養子縁組をするために里親になるには、様々な手順を踏む必要があります。
最初の、児童相談所での面談
座学による講習
実地で子どもと触れ合う研修
そして家庭訪問と最終面談
こちらが家庭訪問を受けた際の体験談です。
ここまでが一般的に知られている里親登録までの流れですが、実は最後に最も重要な関門があります。
それは、児童福祉審議会里親認定部会で審議されること
家庭訪問までのすべての行程を終えたら、児童相談所や行政の職員が資料をまとめ、児童福祉審議会というところへ諮ります。
法律により里親の認定には児童福祉審議会の意見を聞くことが必須になっているので、必要な手続きなんですが、この審議会で賛成が得られないと里親として認定されることはありません。
詳しい手順はこちらの東京都福祉保健局のホームページに書かれています。
審議会に諮ることができなかった
私たち夫婦は1年以上の月日をかけて講習や実地研修を行い、家庭訪問まで行いました。
それでも里親登録まで行けなかったのは、家庭訪問で色々と面談した時に児童相談所の職員から「審議会に諮っても賛成される可能性はほとんどない」と判断されたからです。
結果、審議会に諮るまでも無く、里親登録を諦める形になりました。
なぜ、児童福祉審議会で賛成が得られないのか?
「審議会に諮っても賛成される可能性はほとんどない」とまで言われたのには理由があります。
それは、家庭訪問時点で、妊娠していたからです。
特別養子縁組で子供を迎え入れるための手続きと並行して、ずっと続けていた不妊治療も継続していました。
そして、7年の月日を経てやっと妊娠することができました。
家庭訪問時は妊娠6か月程度で、すでに安定期にも入り、お腹も少し大きかったです。
家庭訪問で家のチェックや財産のチェック、仕事状況や家族状況を確認した後、最後の面談で「実は今、妊娠しています」と伝えたところ、特別養子縁組は難しいという話になりました。
特別養子縁組は短期間子どもを預かる里親と違い、戸籍上も自身の子どもとして子どもを迎え入れます。
そのため、これから実子が産まれるのであれば、まずは実子を愛情を持って育てることが一番という当たり前のことを言われました。
そりゃそうですよね。
そして、子どもが二人、三人と増えれば、それだけ一人の子どもに割ける時間も限られてくるので、「実子がいない夫婦」と「実子がいる夫婦」では、「実子がいない夫婦」が優先的に特別養子縁組の話が来るそうです。
行政が斡旋する特別養子縁組は費用的に安いこともあり、かなり倍率が高いので、「実子がいる夫婦」に話が回ってくる可能性はほとんど無いそうです。
さらに、子どもが産まれてからは私たち夫婦の生活環境も大きく変わります。
一年後には家庭訪問時と大きく状況が変わっている可能性も高く、児童福祉審議会に諮ってもそもそも承認されないということでした。
今後の事
以上の理由により、妊娠中という特殊な状況では児童福祉審議会の承認を得て里親登録を受けるのは難しいという結論になりました。
特別養子縁組は目指さずに、里親としてのみ登録することもできますが、研修の有効期限は数年あるそうですので、まずは子どもを出産し、育児をしながら改めて里親登録をするのか、考えた方が良いと思い、今回は家庭訪問までで手続きを終了し、里親登録は目指さないことになしました。
里親でなくともフレンドホームなどの制度もあるので、今後は子育てをしながらどうするのか考えていきたいと思います。
まとめ
里親登録の家庭訪問で不合格だったと聞くとビックリしてしまうかもしれませんが、妊娠中という特殊な状況でしたので、稀なケースだと思います。
それに不合格というよりは、判断を待つというペンディングみたいな形であり、改めて里親登録を目指すのであれば、すぐに手続きを再開できるとのことでした。
ただし、研修の有効期限が1年しかないので、もし里親登録するならその間に判断することになります。
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